このサイトでも実績を積むためにクラウドソーシングを使うことを推奨してきました。
昔に比べたらネットでフリーランスの仕事がもらえるなど夢のようです。
しかし同時にデメリットもあります。
今回は皆さんが嫌な思いをしないためのクラウドソーシングの注意点についてできるだけ詳しく解説していきます。
クラウドソーシングとは・プログラマーやエンジニアに向いている新しい働き方
クラウドソーシングについてすでにご存じの方はこちらの項目は読み飛ばしていただければと思います。
クラウドソーシングとは企業とフリーランスの橋渡しを行うネット上のサービスです。
手数料を取らない代わりに一切の責任は負わないという無料のクラウドソーシングサイトと、手数料を取るかわりに金銭の受け渡しやトラブルについて責任をもってくれる有料のサイトに分かれます。
有料のサイトでは仮払い金というシステムがありクライアントがお金を振り込んでから仕事に着手します。トラブルについても全てではないですが、著作権についてなど重大な案件については対応してくれます。
この責任を持ってくれるサービスの代表格が、ランサーズやクラウドワークスです。
ただこの手数料は10万円以下は約20%と割高です。
営業をせずに仕事をもらえるのだから仕方ないのかもしれませんが高くは感じますね。
これがクラウドソーシングの概要です。
クラウドソーシングはクライアントをしっかり吟味する必要がある
クラウドソーシングで注意しなくてはいけないことは、クライアントを見抜く目をもつことです。
そして「おかしいな」と思ったら仕事は引き受けない方が無難です。
インターネット界隈のITリテラシーの低さ
急激にインターネットが発展してきた弊害かもしれませんが、使う側のマナーやリテラシーが追い付いてきていない傾向にあります。
クラウドソーシングでは、相場や状況を理解していないクライアントが結構な割合でいます。
・工数に対する低い料金の提示
・最初に提示している以外の追加調整、単価の上乗せなし
・制作物完成後の終わらない修正の追加
・制作物受け取り後のとんずら(有料のサイト以外で)
そしてサラリーマンの立場とちがい、個人は社会ではとても弱いということを頭に入れておかねばなりません。会社を相手にしているのと、個人を相手にしているのでは態度が違う企業もままあるのです。
プログラミングは高額になるからこそ慎重に、地雷案件は違和感あり
結論からいいますが、地雷案件は最初からなにかしら違和感や危ない匂いがするものです。でも初心者は経験がないので気がつかないことが多いです。
例えばこんなこと・・・
・担当者の返事が遅い
・企業の評価が低い
・他に応募者がいない
・極端に多い募集人数
・話していて、会社の愚痴や自分の都合が多い
・「今回はアレだけど次の仕事も検討するから」次の仕事が来たためしがない
普通にブラック企業ですね。
プログラマーがトラブルから身を守るためにできること
・契約書を作る
当たり前ですが契約書は作った方がいいです。
特にプログラミング関係は高額になることが多いので、未払い予防にもなります。
反対に契約書を作りたいと言ってクライアントが渋るようなら一緒に仕事をするのは控えた方がいいでしょう。トラブルの匂いがします。
・報酬をきちんともらえるよう工夫する
出来た物に対して報酬をもらう、当たり前のことですがフリーランスだと軽く見られて、たまにとんずらされてしまうことがあります。
またシステムを作っている最中に仕様がドンドン変更になり、対応しきれないというと「成果物ができてないからお金を支払うことができない」などとトラブルになることもあります。
契約書をふくめ、お金のことは事前にきちんと取り決めをしておきましょう。
着手金をもらう、仕様が途中で変更になった場合は追加金が発生することを事前に説明するなど、トラブルの元をつぶしてから仕事に取りかかるとリスクは減ります。
・明確に断るラインを持つ
例えばうちでは5万以下は契約書を作らなくても引き受けOKと決めています。5万以上なら必ず契約書を作ってもらいます。
完成後追加修正が出てきそうな場合は完成後3回までなら引き受け可能、引き受け時の業務内容に追加の場合は追加金をもらう、など明確に決めています。
このへんの基準は人によってマチマチですし、自分の中でルールとして決めておいたのでよいと思います。
最初のうち難しいと感じるならランサーズやクラウドワークスなど有料のサイトを使うようにしましょう。
・企業の評価を調べる
最初に仕事をする時は企業や運営サービスの評価を調べます。
普通にネット検索でもいいですし、ランサーズやクラウドワークスなら今まで発注してきた案件に対する評価が書かれています。
悪質な会社は何度もアカウントを作りなおして発注しているので、評価が極端に低い傾向にあります。
あと何度も何度も同じ案件を繰り返し発注しているクライアントも要注意ですね。内容に見合った対価ではないケースが多いです。
・引き受け可能なラインの単価かどうか調べる
特にクラウドソーシングは有料も無料も極端に単価が低いケースが見られます。
例えばシステム組む案件、報酬が50万円となれば「おっ!」と目が止まってしまうかもしれません。
しかしよく見ると納期に余裕がない、ひとりでできる仕事量ではない(チームを組まないと難しい)、クライアントがITに対して疎いので業務の内容が定まっていないなど、見積もればその3倍や4倍の報酬額がないと見合わない案件というのもあります。
プログラミングは規模が大きくなるとひとりの力では対応できないこともあるので、安請け合いはせずクライアントに詳細を確認する姿勢を持つようにしましょう。
そのためにもネットなどで調べて標準的な単価を理解しておく必要があります。
なるべくはやくクラウドソーシングは卒業して、フリーランスサイトを使うか、就職をめざす
クラウドソーシングの全てが悪いわけではありません。
単価が安くとも、たまに変なクライアントがいても、素人が営業もせず企業から仕事を提案してもらえるなんて昔では考えられないことです。
私は別の記事でこのようにも書いてるのですが、少しでも早く実績を作るためにクラウドソーシングを上手に使ってほしいと思います。
クラウドソーシングを使う上で大切なことは長期的にお金を稼ぐことが目的ではないということです。
・企業がどのようなことを求めているのか、ニーズを知る
・会社とやり取りをしてコミュニケーションの感覚をつかむ
・募集をみて自分に足りないスキルを認識する
・自分のスキルでお金を稼げることを実感する
そして自信がついたら就職にむけて準備してもいいですし、もう少し高度なフリーランスサイトを使うということもできます。
クラウドソーシングを通過点にして技術を磨いてくことに重点をおきましょう。
フリーランスや副業で仕事をするなら思考をきりかえよう
これは企業に所属していたら考えられないのですが、フリーランスの場合は、お付き合いする企業は考えた方がいいという話です。
安い案件しか持ってこない、無理難題を押し付けてくる会社はフリーランスをしていると普通に見かけます。
でもそこでまぁいいかと業務をしてるとどんどんストレスがたまって病んでくるので、仕事を引き受けるのは考えた方がいいでしょう。
在宅フリーランス、我が家の場合
うちの家でもクラウドソーシングは無料も有料も使ってきました。
最初の頃はひどい会社に捕まってストレスをためたことがあります。
OKがでたデザインの度重なる修正や、システム調整の追加、納品した後お金を振り込もうとしなかった企業もありました。
そのたびにストレスを抱えて嫌な気持ちになっていたんです。
で、そういう悪質な企業とはお付き合いしないことにして、気持ちよく仕事をさせてもらえる企業に重点を置くことにしたんです。
そうしたらまったくいろいろなことがスムーズに進むようになりました。ストレスもありません。
初心者の人は難しいかもしれませんが、個人と企業は対等なビジネスパートナーだということを忘れないようにしましょう。
じゃないと自分が壊れますからね。
皆さんの参考になれば幸いです。