CCNAは非常に役立つ資格です。
私自身も就職をする際にはCCNAの資格があるだけで優遇されていると実感することがありました。
少しでも有利な資格があったおかげで、30歳をすぎてエンジニアを目指した私でも採用されたのだと思います。
この記事を読んでいるあなたは、CCNAの資格に興味があって見てくれていると思うので、試験に役立つ情報やアドバイスをご紹介したいと思います。
CCNAはネットワークの知識があることの証明資格
CCNAはネットワーク機器のベンダー(販売者)であるCisco(シスコ)が主催している資格です。
Ciscoはルーターやスイッチといったネットワークを構成する機器を販売している企業です。
Ciscoのルーターやスイッチは高額ですが信頼性が高く、特に大手企業で利用されていることが多いです。
またCiscoの資格はたくさんあります。
その中でもCCNAは一般的なネットワークの知識について学べるので、試験に受かることで「ネットワークの基礎的知識がありますよ」と証明できます。
受験料は約40,000円です。高額ですね。
私が試験に合格したときには「うあぁぁ・・・」と静かに頭を抱えている人がいました。4万円を失った瞬間なのかな~と推測しました。
CCNAってなに?どんなトクすることがある?
在職中の場合は、CCNAの資格があるだけで給与アップの交渉ができます。
資格取得を奨励している企業もあり、資格取得による給与アップ金額を設定しているケースもあります。
事前に会社に確認してみるとよいでしょう。アメリカでは給与が約10%アップするほどです。
就活中であればライバルと差をつけられます。
IT業界の面接官でCCNAを知らない人はいません。
難易度、受験料も知られていますので履歴書に記載しておくだけで多くを語らなくて済みます。
また自己研鑽のため時間もお金も使うことができる人と認められ、期待されます。
CCNAの資格は日常でも活かされる
小規模なネットワーク構築のスキルが身に付くので、一般家庭や企業でのネットワーク設計の概念を理解することができます。
「スマホのデータ通信を減らしたいけど、Wi-Fiって機器や設定方法がよくわからない・・・」
「突然パソコンがインターネットにつながらなくなった・・・」
「WEBカメラを使ってみたいのだが設定が難しそう・・・」
こういったよく耳にする相談も簡単に対応できるようになります。
ルーターやスイッチは一般家庭でも使われます。
機器設定をどのようにすればインターネットへつなげることができるか理解することができるので、実生活に非常に役立つのです。
CCNAの難合格率は半分以上
合格率は約60%と言われています。
「割とみんな受かっているのか?簡単なんだ」
と思いますが、落とし穴があります。
CCNAは受験日の変更・キャンセルを試験日時の24時間前までに手続することができます。
勉強の進み具合が悪い場合でも日時変更が可能なため受験する人は「事前準備ができている状態」で臨んでいます。
準備万端な状態でも取得できた人が60%程度であると見た方がよいでしょう。
CCNAの勉強期間は半年が目安
学校や仕事をしながらの状況であれば、半年程度で合格可能です。
1日数時間(3時間~)の勉強で、お休みもしっかり取得して試験に臨めると思います。無理なく学習可能です。
準備万端でない場合は試験日を延期するのも方法の一つです。じっくり自分の実力を振り返ることも大切なことです。
CCNAの試験、出題形式
試験の名称は「CCNA Routing and Switching」です。
CCNAは2つの試験に合格して取得する場合と、1つの試験に合格して取得する場合の2種類あります。
【2つの試験で取得】
試験番号「100-105J ICND1」「200-105J ICND2」
【1つの試験で取得】
試験番号「200-125J CCNA」
2回に分けると合格しやすいかと言うと、そうではありません。
わざわざ分ける利点はありませんので1つの試験に合格することをお勧めします。
試験は会場に用意されているパソコンを使って、50問~60問を90分で回答していきます。
1問約1分半程度です。
あまり時間がなさそうに感じますが、これから説明する勉強方法で望むと、暗記問題なども多いため時間が足りないということはありません。
また、回答形式は複数あります。
○選択方式で1つもしくは複数選択する回答
○ドラックアンドドロップで配置する形での回答
○コマンド入力をして回答
いろいろな回答形式があるため初めてだと戸惑うかもしれません。
慣れておくためにも、下記の勉強法をおすすめします。
CCNAの効率のよい勉強法
勉強の方法で効率が大きく変わってきます。おすすめの学習順序は次の通りです。
1.3分間ネットワーキングのサイトを一通り流し読む
3分間ネットワーキング
1度読んだだけではわからない部分がありますが、この時点ではわからないところは放置して流し読みでOKです。全体の輪郭と基礎知識をつかみます。
2.Ping-tでの学習(無料)
Ping-t
最強WEB問題集・コマ問は必修です。
3.徹底攻略Cisco CCENT/CCNA Routing&Switching問題集 (約4,000円)でガッツリ勉強
通称「黒本」と呼ばれるシリーズの問題集です。暗記できるほど勉強しておきます。
色々な問題集に手を付けるぐらいであれば、Ping-tで点数を上げていく方が効率が良いです。
また、試験ではコマンドを実際に入力してルーターに設定をする擬似的な問題もあります。コマ問も大いに役立ちます。
そしてわからない部分がでてきたらネット検索をして理解するの繰り返しです。
時間があれば他の問題集もチラ見しておくと良いでしょう。私は上記で合格することができました。
CCNA合格者からのアドバイス
ポイントは2つあります。
■問題集は回数こなしておく
暗記できるぐらいに問題集を解いておくことです。
「黒本」はとても分厚いので一気に頭に詰め込もうと思うと大変です。
私は「黒本」を目次ごとに分割してそれぞれの目次ごとに勉強しました。
覚える量を小分けにできるため情報が整理され、試験の時にも混乱しないという利点があります。
■コマンド問題の感覚をつかんでおく
ルーターへIPアドレスなどの設定をしていく場合、パソコンとルーターをコンソールケーブルで接続します。
パソコンからターミナルソフトを利用してルーターへコマンドを入力して設定を行っていきます。
「show ip interface」と入力すればインターフェイスに設定されているIP情報を確認することができます。「ip address 192.168.1.1 255.255.255.0」と入力すればIPアドレスを192.168.1.1と設定することができます。
この流れは実際にルーターに設定を行ってみないとわからないと思いますが、この設定方法の概念がわかると合格にグッと近づきます。
その入り口となるのが、Ping-Tサイトの「コマ問」です。
コマンド問題は選択式の問題と違って、コマンドで入力設定したデータで回答することとなります。
コマンドを入力して設定するということを念頭に問題を解くことで、試験で使える知識を得ることができます。
CCNA資格の有効期限
Ciscoの資格は、試験に合格しても永続的に有効ではありません。
3年以内に同等以上の試験を取得して、維持しなければ無効になってしまいます。
しかし、心配する必要はないですよ。
あなたが延々と資格を取得しなければならない状況になっているなら、インフラエンジニアとして大いに活躍していることでしょう。
それぐらい就活や自分のスキルアップのために、CCNAを取得する利点は大きいです。
難易度、金額、時間のどれをとっても簡単に取得できるものではないことは誰もが理解しています。
だからこそCCNAに合格することに大きな意味があるのです。
CCNAの資格・まとめ
もしどうしても「今回は受かりそうにない」と思ったら、CCNAの資格の場合はキャンセルができます。
試験の受験料金が40,000円でとても高いので、無理はせず準備が整ってからチャレンジしましょう。
そして長丁場になるので、途中でダレてしまうかもしれませんが、最後の2ヶ月ぐらいはラストスパートをかけて合格をめざしましょう。
あと最後に余談になりますが、
・30歳までの人
・2ヶ月ほど日中に時間作れる
・東京都内在住
の3つを満たす人なら無料スクールのネットビジョンアカデミーで勉強する手もあります。
審査はあるものの合格すれば、無料でネットワークが学べてCCNAの試験もフォローしてもらえるので一石二鳥です。
条件に当てはまる人はぜひ参考にしてみてください。